講義では、色のスペクトルと人間の色の感じ方について、日常生活や産業に使われている代表的なランプについて解説いただいた後、真空紫外エキシマランプの構造と動作原理、ならびにランプの産業における応用事例についてご紹介いただきました。ランプを使った表面洗浄について、表面基盤に吸着した分子の化学結合とそのランプによる切断について、他の方法と比較して優れた点などについて解説いただきました。また、低圧・高圧水銀ランプの放射特性と応用用途の違いについて解説いただき、それぞれ産業への応用例についてご紹介いただきました。
実験実習では、講義と連携して実際の水銀ランプの構造を観察し、点灯時の時間によって変化する放射スペクトル計測を行い、そのスペクトルからランプ内部の温度と、内部の水銀が蒸発して気体になる様子を観察しました。気体となり安定点灯状態となったランプについて、水銀圧力などランプ設計に必要なパラメタを計算し、結界ついて考察しました。また、キセノンエキシマランプを用いてガラスセル内にオゾン発生し、紫外吸収スペクトルを計測しました。吸収断面積から実際に発生したオゾンの分子数を求め、オゾンと紫外線の人体への影響について、考察を行いました。
本実習では、「先端光量子アライアンス」ならびに「東京大学工学系研究科附属光量子科学研究センター」にご支援いただき、博士課程学生の大和田成起さん(東京大学大学院理学系研究科)にティーチングアシスタントとしてお手伝いいただきました。
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