ホームページ
CORALについて
ニュース
過去のニュース
講義・実習
国際活動
リンク

5月21日(月)、日本電気株式会社株式会社の大橋 啓之先生による先端光科学講義I「表面プラズモンからメタマテリアルへ」、ならびに、5月22日(火)〜5月25日(木)、大橋 啓之 先生、安道 徳昭先生、鳥屋尾 博 先生、服部 渉 先生、田能村 昌宏 先生による先端光科学実験実習I「メタマテリアルを作る」が開催されました。

 講義では、当時NECの研究者であったEbbesenさんは光の波長より小さな穴からの透過光を実測し、この結果は後に、Sambles教授がNature誌において電子レンジの金属メッシュにある構造を施すことによりよりマイクロ波が透過するというという例えを使ってで紹介され、表面プラズモンについての強い印象を与えたことをご紹介いただきました。その後表面プラズモン、ギャッププラズモンといったプラズモンを用いた電場増強、ナノフォトニクスへの発展について解説頂きました。このような近接場光を用いた技術は、NECにてナノフォトダイオード、光を用いた微細回路配線などに応用されており、その事例についてご紹介頂きました。また、マイクロ波の検出素子と、マイクロ波領域でのクローキング技術、可視光へのこの技術の応用の可能性についてご紹介頂きました。
実験実習では、ダイポールアンテナ、ループアンテナといったマイクロ波領域のアンテナの概念と、プラズモンやBull's Eyeといった微小構造による電場増強について講義内容を復習した後、ホーンアンテナから発生する2.45GHzのマイクロ波が、長さ80cmの導電性テープを材料にして、1m離れた距離に設置したダイポールアンテナの強度がどれくらい減衰するのか、4つのグループに分かれて挑戦しました。各グループ様々な構造を用意して、スペクトルアナライザー上に検出されるマイクロ波の強度を測定しました。その後、各グループが試作した構造について、その設計アイデアと結果について発表し、皆でその結果について議論しました。最後に、電子レンジと携帯電話から発生するマイクロ波の強度とその発生の様子について観察しました。

本実習では、「先端光量子アライアンス」ならびに「東京大学工学系研究科附属光量子科学研究センター」にご支援いただき、博士課程学生の伊藤 隆 さん、三浦 瞬 さん(東京大学大学院理学系研究科)、渡部恭平さん(東京大学大学院工学系研究科)にティーチングアシスタントとしてお手伝いいただきました。

写真はこちらをご覧下さい。