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5月11日(月)、ウシオ電機株式会社 小田史彦先生による先端光科学講義I「ランプによるVUV~UV光の発生方法と産業界での応用」、5月12日(火)〜 14日(木)、森本幸裕 先生、小田史彦先生、森安研吾 先生による先端光科学実験実習I「UV光の分光法と光化学反応の体験実習 」が開催されました。
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講義では、人類による光のスペクトルの発見と様々な人工光源の分類についてご説明いただき、様々なランプにおける放電による光放射の原理、放射波長について解説いただきました。次に真空紫外(VUV)のランプを用いた表面洗浄方法の半導体産業分野や医療分野への応用とそのVUV光による表面分子と基板との結合解離による洗浄原理についてご紹介いただきました。最後に、様々な色の表現を行うための光源として、レーザーを用いた投影による色彩豊かな表現についてご紹介いただきました。
実験実習では、紫外光を用いたオゾン発生とオゾンの紫外領域の透過特性、水銀ランプの放射スペクトルについて実習を行いました。
光エネルギーによって反応が引き起こされる光化学反応について、その概要を学んだ後、波長165nmのVUVエキシマランプを照射することによって、セル中の酸素分子からオゾン分子を生成しました。可視紫外領域にわたって白色スペクトルを示すキセノンランプをセル中に導入して、分光器で吸収スペクトルを測定しました。このとき、回折格子など分光器を構成する光学素子とその役割について、分光器の中を見ながら確認しました。得られた紫外領域の吸収スペクトルをもとに、オゾンのスペクトル構造、濃度について、また太陽からの紫外線吸収がオゾン層によってどの程度であるのか考察しました。
様々な水銀ランプの輻射スペクトルを計測し、水銀の輝線から蛍光灯の白色光が発生する様子について、高圧水銀ランプ、超々高圧水銀ランプにおけるランプ構造とその連続スペクトル放射の様子とランプの特性について、輻射スペクトルとピーク線幅、とランプの温度、圧力などから考察しました。
本実習では、「先端光量子アライアンス」ならびに「東京大学工学系研究科附属光量子科学研究センター」にご支援いただき、博士課程学生の橋本洋輔さん、本山央人さん(東京大学大学院工学系研究科)にティーチングアシスタントとしてお手伝いいただきました。
写真はこちらをご覧下さい。
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