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12月7日(月)、富士フイルム株式会社 谷 武晴
先生による先端光科学講義II「進化し続けるナノフォトニクス」、12月8日(火)~10日(木)、谷 武晴 先生、安田英紀
先生による先端光科学実験実習II「SPRバイオセンサを作ってみよう」が開催されました。
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講義では、エバネッセント波、近接場光の特徴とその応用について講義いただきました。回折限界光と近接場光の違い、どのように近接場光を実現するのか、実験例を挙げて解説いただきました。近接場光の応用として、表面プラズモン共鳴(Surface
plasmon resonance:SPR)、局在プラズモン共鳴について、その原理とその測定方法、医薬分野における応用例について解説いただきました。また、ナノ構造を用いた製品として、いくつかの事例とその開発手法における電磁場シュミレーションの重要性についてご紹介いただきました。
実験実習では、SPR効果を用いたバイオセンサを組み立てて、複数種類の計測を行い、そのスペクトルからどういった特徴をもつ日本酒なのか「利き酒」を行いました。二組に分かれてTAの指導のもと、赤色半導体レーザーを平行光とし、薄い金薄膜を蒸着した試料セルの表面に集光した光の反射光を目視で観測しました。空気とアルコールの屈折率を反映して、表面プラズモンに起因する暗線の発生する角度がはっきりと変化する様子を確認しました。1次元アレイ検出器で暗線の位置を観測しながら、さまざまな濃度のアルコールによって暗線の位置がどのように変化するか定量的に評価しました。次に、日本酒試料のスペクトルに表れる暗線位置から、アルコール度や日本酒度などを参考に利き酒を行い、最後に得られたスペクトルと日本酒の特徴について解説いただきました。
本実験実習では,「先端光量子アライアンス」ならびに「東京大学工学系研究科附属光量子科学研究センター」にご支援いただき、東京大学大学院博士課程の池町拓也様(理学系研究科物理学専攻)、村松悟様(理学系研究科化学専攻)にティーチングアシスタントとしてお手伝いいただきました.
写真はこちらをご覧下さい。
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