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5月30日(月)、株式会社ニコン 森 孝司 先生による先端光科学講義I 「光学産業における光学技術」,6月1日(水)〜2日(木)森 孝司 先生,大瀧達朗 先生,大内由美子 先生,竹中修二 先生による先端光科学実験実習I「レンズ設計・基礎から実戦まで」が開催されました。

講義では,幾何光学における光線や波面,像面や収差といった用語について,光線追跡に必要なレンズの公式,スネルの法則,倍率の定義や,理想的な結像とのずれを生むさまざまな収差(ザイデルの5収差と色収差), 絞りの意味などについて解説いただきました. 次に,デジタルカメラのレンズやイメージセンサ,一眼レフカメラとスマートフォンとのカメラの違い,半導体露光装置に用いられている光学技術について,様々な事例を挙げながら解説いただきました.

実験実習では,光学設計ソフトを用いたカメラレンズの設計を行いました.まず,光学設計に必要な幾何光学,波動光学の要素や用語について解説いただいた後,光学設計ソフトを用いて単レンズの結像性能をシミュレーションし, 収差図などの性能評価法を習得しました.また,凹レンズと凸レンズを組み合わせたダブレットレンズについてシミュレーションを行い,色収差などに与える影響について実際に計算してその変化を確かめました. 最後に,白色光(多色)Modulation transfer functionを評価基準として,三枚組もしくは四枚組カメラレンズの設計を行い,シミュレーション結果について各自発表を行い,講師の方に講評をいただきました.